◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆vol.17-2010.02.23
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準及び税制の改正、IFRSの強制適用など、上場会社及び上場準備会社
の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これら
のエッセンスを出来る限り、分かりやすくお伝えします。仕事の合間に軽くど
うぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

本メルマガでは、より皆様のお役に立てる情報を配信したいと考えております
ので、皆様が普段の決算・経理・税務実務のなかで、疑問に思ったことを是非
教えてください。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[最新J-GAAP]マネジメント・アプローチ(第一回)
2.[IFRS]有形固定資産の測定(第三回~借入費用の資産化)
3.[最新J-GAAP&IFRS&税務]収益認識
4.[編集後記]

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1.[最新J-GAAP]マネジメント・アプローチ(第一回)
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平成22年4月1日以降開始事業年度から、セグメント情報も変わりますよね。マ
ネジメント・アプローチです。ちなみに個別のみの会社も必要になります。
マネジメント・アプローチは、以下の特徴を有しています。

(1)企業の組織構造、すなわち、最高経営意思決定機関が経営上の意思決定
を行い、また、企業の業績を評価するために使用する事業部、部門、子
会社又は他の内部単位に対応する企業の構成単位に関する情報を提供す
ること
(2)最高経営意思決定機関が業績を評価するために使用する報告において、
特定の金額を配分している場合にのみ、当該金額を構成単位に配分する
こと
(3)セグメント情報を作成するために採用する会計方針は、最高経営意思決
定機関が資源を配分し、業績を評価するための報告の中で使用するもの
と同一にすること

つまり、会社が取締役会や経営会議などで普段使用している財務報告資料と基
本的に同じ方法によることになるわけです。

これにより基本的には手間は削減されることになるはずですが、以下の開示要
求を満たす必要があるので、最初は大変だと思います。

○適用初年度において、当年度と前年度のセグメント情報が必要ですが、

うち、前年度分については、
 ・従来までの取扱いによるセグメント情報
  +
 ・新会計基準に準拠して作り直したセグメント情報(!)
が必要です。

これが実務上困難な場合には、当年度分につき、従来までの取扱いによるセグ
メント情報を開示することができます。

○それでもすべての開示又は一部の開示が実務上困難な場合には、その旨及び
 その理由を記載しなければなりません。

○また、新会計基準に準拠しても、従来と同じだという場合はその旨を記載す
 ればOKです。

対応、検討されていますか?次回、具体的な内容に入ります。

(つづく)

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2.[IFRS]有形固定資産の測定(第三回~借入費用の資産化)
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当初認識時の測定は前回までの話の他に、こんなの話もありますよ。「借入費
用の資産化」です。結構関係ある会社も多いのでは?

「資産化適格借入費用は、当該資産(適格資産)の取得原価の一部を構成しま
す。」

これは実は固定資産だけの話ではないのです。

適格資産とは意図した使用又は売却が可能となるまでに相当の期間を必要とす
る資産をいいます(IAS23.5)。 以下のものを含みます。

・棚卸資産
・製造プラント
・発電設備
・無形資産
・投資不動産

ですから、短期間に製造(生産)される棚卸資産や金融資産、取得時点において
意図した使用又は売却が可能な状態にある資産もまた適格資産ではありません。
また、公正価値で測定される資産(たとえば生物資産)は適格資産ですが、借入
費用を資産化する必要はありません。

短期間に製造(生産)される棚卸資産に、一々借入費用を資産化していたら大変
ですからね。さすがにそれはないわけです。
また、不動産を購入してそのままの状態で転売するようなことがあったとする
と、その場合も借入費用の資産化は必要ないわけです。
それに、公正価値で評価されていれば、借入費用を資産化しても意味がないの
で不要となります。

この話、続けます。

(つづく)

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3.[最新J-GAAP&IFRS]収益認識
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先週の設例
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【受取配当金】
受取配当金の計上方法についても、J-GAAPとIFRSでは異なります。どのように
異なるでしょうか。
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【J-GAAP】
(処理方法)
配当原資が、その他利益剰余金か、その他資本剰余金かによって処理が異なり
ます。

その他利益剰余金⇒受取配当金
その他資本剰余金⇒投資有価証券の帳簿価額を減額

ということになります。

ただし、その他利益剰余金を原資とした配当であっても投資有価証券の帳簿価
額を減額し、その他資本剰余金を原資とした配当であっても受取配当金として
処理する等一定の補正を行うことがあります。

(タイミング)
市場価格のある株式に関しては配当権利落ち日に未収配当金を見積計上、市場
価格のない株式に関しても配当決議の効力が発生した日の属する事業年度に計
上するものとされているが、継続適用を条件としてその支払を受けた事業年度
に認識することも認められています。

【IFRS】
(処理方法)
株式の時価の変動の測定から整理する必要があります。

・売買目的で保有されているものについては、その公正価値の変動はすべて当
 期純利益に含められます。

・それ以外のもの(いわゆる持ち合い株式)については、当初において経営者
 がその公正価値の変動を当期純利益に含めて計上するのかその他包括利益
(OCI)として計上するのかを選択することができます。

公正価値の変動をOCIとして計上する場合には、その株式を売却した時の損益
を当期純利益に含める(リサイクル)処理が認められず、さらに、受取配当金
もOCIで計上することが求められていました。

すなわち、公正価値の変動をOCIとして処理する株式については、その株式に
関連する一切の損益をOCIで計上することが求められていました。

日本はこの公開草案に反対の立場を表明していましたが、昨年、公正価値の変
動をOCIで処理する株式の配当金を当期純利益に含めることも認める決定がな
されています。

(タイミング)
配当を受ける株主の権利が確定したときに認識します。
———————————————————————
このように、両者は処理方法もタイミングも異なっています。注意が必要です
ね。

***********************************
【物品の販売の実現時点】
売手は、買手の指定する場所に物品を納入する契約を締結している。売手が物
品を納入した後、買手は速やかに買手の定める基準に基づき物品の検査を行い、
その検査の終了をもって所有権が買手に移転する。過去の取引実績では物品の
納入後、買手による検査は速やかに終了しており、特段問題となる事項は売手
へ報告されていない。
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こんなケースでも実務では出荷基準で売上は計上されていることがあると思い
ます。

(つづく)

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4.[編集後記]
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最初の頃に書いた上の子のドッヂボール大会の件ですが、インフルエンザが流
行していた関係で、入場制限があり、僕は見られなかったんですけど、お友達
のお父さんがとってくれたビデオを見ることができました。

いやあ、結構面白かったです。うちの子のチームは準決勝で敗れ、三位決定戦
で勝って三位だったんですけど、準決勝で敗れたときはみんな「大泣き」して
悔しがっていて、みんな「頑張ったんだなあ」というのが伝わってきました。
負けたのは終了間際に一人の子が当てられて、たった一人の僅差で敗れたので
すが、この当てられた子が「おれが当てられなければ、、、」とびいびい泣い
ていて、みんないい経験しているなあと感じました。三位決定戦で勝ったとき
は子供達は意外に冷静に見えましたが、お母さん達が泣いちゃって、もう大変
だったみたいですねえ。みんな頑張っていて、とても素晴らしい大会だったな
と改めて感じました。

実はこのあと、上位2チームは区の別の地域のチームと対戦するチャンピオンズ
リーグのようなものがあるそうですので、上位2チームは今また一生懸命練習し
ているそうです。大変です。

見られてよかったです!

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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