【Weekly accounting journal】vol.290~新興国における二重課税事案~
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☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆
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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!
文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]新興国における二重課税事案
2.[税務]消費税の経過措置の一部改正
3.[税務]マイナンバー日本公認会計士協会に協力依頼
4.[税務]新しい法人税申告書の様式
5.[税務]中小企業の会計に関する指針
6.[税務]消費税内外判定等のQ&A
7.[編集後記]
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1.[税務]新興国における二重課税事案
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国際税務担当飯田の記事です。
新興国における二重課税事案
経済産業省は、新興国での二重課税事案などをまとめた資料を公表しました。
http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/toshi/kokusaisozei/kokusaisozei.html
近年、新興国においては、OECDおよび先進国の考え方から乖離した独自の課税
根拠により追徴課税を受けるケースが頻発しています。
経産省は今年に入って、海外に現地法人を持つ日本企業4,286社にアンケート
を実施し1,081社から回答を得ました。これによると,日本と現地国との二重
課税が生じた事案は145件で,国別にみると中国が39.3%と最も高く,次いで
インド,インドネシア,タイ,ベトナムなどとなっています。
二重課税事案の内訳は、移転価格税制関連が約半数を占めています。また国別
のアンケート結果でも,移転価格税制関連の事案が約半数を占め,特にイン
ドネシアではロイヤルティ関連が36.8%,タイではPE関連が37.5%となってお
り,国により特徴があります。
具体的事例
(1) 移転価格税制
・景気や経営状況に関係なく一律の高い利益率が求められ、追徴課税を受けた。
(中国)
・税務当局から、「代行取引」を「仕切取引」と同種の取引とみなされ、仕切
取引の高い利益率を代行取引に適用されて追徴課税を受けた。(インド)
・親会社からの受託生産を行う子会社について、中国に無形資産があると認定
され、追徴課税を受けた。(中国)
(2) PE課税
・営業許可が取れず、収入がないにも係わらず、駐在員事務所がPE認定された。
(中国)
・日中租税条約では「6ヶ月を超えない短期滞在である場合はPE 認定されない」
旨の規定があるが、1ヶ月に1日ずつ滞在し、それが6ヶ月を超えるような場合
にまでPE認定された。(中国)
・日本親会社が立て替えていた出向者に係る経費について、インド子会社から
日本親会社へ支払を行った際に、サービス税が課された。(インド)
(3) ロイヤルティ
・現地法人における生産切り替え・立ち上げ期など、企業全体が赤字の場合に
損金算入が否認された。(インド)
・ロイヤルティについて、技術が陳腐化しているとの理由で料率の引き下げを
求められた。(インドネシア)
この資料では、このほか二重課税事案に対する留意点やBEPS行動計画が二重課税
事案に与える影響,現地子会社における税務人材の確保などについても記されて
います。
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2.[税務]消費税の経過措置の一部改正
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「平成27年10月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関
する経過措置の取扱いについて」が一部改正されています。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/kansetsu/141027/index.htm
お知らせまで。
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3.[税務]マイナンバー日本公認会計士協会に協力依頼
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総務省から日本公認会計士協会に対して、マイナンバーの通知、利用開始にあ
たってのマイナンバー制度の周知に関する協力依頼があったようです。
これを受けて日本公認会計士協会は、会員に万全な対応を依頼しています。
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/jicpa_pr/news/post_1955.html
なんか随分あっさりした「お知らせ」ですが。こんな程度の協力でいいんでし
ょうか。
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4.[税務]新しい法人税申告書の様式
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地方法人税が開始されましたので、法人税申告書が変更されています。
こちらをご参照ください。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/itiran2015/00.htm
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5.[税務]中小企業の会計に関する指針
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中小企業の会計に関する指針が改訂されたようです。
http://www.nichizeiren.or.jp/taxaccount/indicator.html#150604
多くの金融機関で、このチェックリストを活用した融資商品が取り扱われて
います。
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6.[税務] 消費税内外判定等のQ&A
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国税庁は、6月3日、国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等
に関するQ&Aを公表しています。
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/pdf/cross-QA.pdf
何度もくどいのですが、私の理解の確認の意味も含め、ある程度ご紹介します。
「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し」
問1「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し」の概要を教えて
ください。
(1) 国内の住所等を有する者に提供する電子書籍・音楽・広告の配信などの電
気通信利用役務の提供は国内、国外いずれから提供を行っても国内取引と
なります。
(2) 事業者向け電気通信利用役務の提供は国外事業者から役務の提供を受けた
国内事業者が「特定課税仕入れ」として申告・納税を行ういわゆる「リバ
ースチャージ方式」が導入されました。
※ただし、この場合にリバースチャージ方式により申告を行う必要がある
のは、一般課税により申告する事業者で、その課税期間における課税売上
割合が95%未満の事業者に限られます。
(3) 国外事業者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」以外の「電
気通信利用役務の提供」については、当分の間、仕入税額控除ができない
こととされます。
ただし、登録国外事業者から提供を受けた場合は、仕入税額控除ができま
す。
(4) この登録国外事業者は、国税庁長官から登録を受けることになります。
(5) 平成27年10月1日以後行われる課税資産の譲渡等及び課税仕入れから適用
されます。登録国外事業者の登録申請は平成27年7月1日から行うことがで
きます。
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7.[編集後記]
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今回は本当に遅くなってしまい申し訳ございません。今週は出張等多く、ほと
んど事務所にいることが出来ませんでした。
先週お伝えしたとおり、スマホ替えたのですが、やはり何かと困難があります
ね。特にiphoneからandroidに替えちゃいましたので、いくつかの障害があり
ます。ある電子版の雑誌を定期購読していたのですが、これがandroidでは使
えないことがわかったり、itunesで購入した曲はそもそもandroidでは聴けな
いようですし、うーん。ただその他の使用感などは快適なので、いいんですけ
どね。ネットもサクサクみれますし、テザリングも好調ですが、、、完全に満
足いく状態まではまだ時間がかかりそうです。
公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。
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公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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