【Weekly accounting journal】vol.79
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆vol.79-2011.05.03
☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆
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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準はIFRSに近づき(コンバージェンス)、さらにその後IFRSが強制適
用(アドプション)されます。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場
準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。
これらのエッセンスを出来る限り、分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!
文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[IFRS]リースの使用権モデル。おさらいしましょう。
2.[IFRS]建物賃貸借はどうなるのか。
3.[IFRS&最新J-GAAP]「単体財務諸表に関する検討会議」報告書
4.[編集後記]
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1.[IFRS]リースの使用権モデル。おさらいしましょう。
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IFRSでも、リースはまだ公開草案段階なので、決まったわけではないのですが、
リースの使用権モデル、影響大きいと思いますので、記載しておきます。
借り手の話です。
○リース期間の起算日に、リース資産を使用する権利(使用権資産)を資産と
して、またリース料の支払債務を負債として認識します。いわゆる両建てです
ね。
これには、ファイナンス・リースとか、オペレーティング・リースとかの区別
はありません。全部一緒に扱われます。
仕訳は、日本の論点整理などでは今のところ
使用権資産/リース料支払債務
という仕訳名で扱われています。
○その金額は、リース開始日に、リース料の支払額を借手の追加借入利子率(貸
手が借手に課している利子率を容易に把握できる場合は、当該利子率)で割り引
いた現在価値で測定します。
今のところJ-GAAPと一緒ではないですよ。注意が必要です。
○使用権資産は、リース期間または原資産の耐用年数のいずれか短い期間で償
却します。
減価償却費/使用権資産
というわけです。
○リース料支払債務は、実効金利法による償却原価で事後測定します。
リース料を払うときに、
利息費用 / CASH
リース料支払債務
という仕訳になるわけです。
○借手は毎期、リース料支払債務の算定の際に用いた見積りや判断の再評価を
行い、変更が必要と判断された場合には、その調整を行います。
○IASBとFASBの公開草案では、リース期間は、「発生しない可能性よりも発生
する可能性の方が高くなる最長の起こり得る期間」としており、何回更新する
可能性が高いか、とか考える必要があるとされています。
ただ、これについては、リース期間を、解約不能な期間に、リース契約を延長
する、又は解約しないという重要な経済的動機がある場合にはそのオプション
を加算した期間と定義するという暫定的決定がなされています。
リースの借手に経済的動機を生じさせる要因としては、廉価で更新することが
できる、キャンセルする場合又は更新しない場合には違約金を支払う必要があ
る、又は重要なカスタマイズ費用又はインストール費用などの経済的ペナルテ
ィを被るというような場合を考慮するということなんだそうです。
多くの場合、当初の提案よりも会計上のリース期間は短くなるといわれていま
す。
実務上どうなることやら。
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2.[IFRS]建物賃貸借はどうなるのか。
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○建物を借りた場合も、上記と同じです。
使用権資産/リース料支払債務
という両建処理がおこります。その後の処理も前述と同様です。
○建物を貸す方はどうでしょう(公正価値モデルを適用している場合を除きま
す)。
重要なリスク又は便益を留保している場合は、履行義務アプローチ
重要でないリスク又は便益を留保している場合は、認識中止アプローチ
リスク又は便益を留保していないか、留保していてもごくわずかの場合は、
原資産の売買
として扱います。
通常は、履行義務アプローチになります。
この場合、
リース料受取債権/リース負債(履行義務)
という仕訳がおき、
・原資産は従来どおり償却し、
減価償却費 / 原資産
・受取リース料は利息を認識し、
CASH / リース料受取債権
利息収益
・リース負債はリース収益に振り替えられていく(前受収益のイメージ)
リース負債(履行義務)/リース収益
ということになりますね。建物賃貸借の会計処理も簡単じゃありませんね。
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3.[IFRS&最新J-GAAP]「単体財務諸表に関する検討会議」報告書
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「単体財務諸表に関する検討会議」が2011年4月28日、報告書を公表しました。
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【全体的意見】
○収益費用も重要
○会社法、税法との関係に配慮が必要
○コストベネフィット
○日本の国際競争力を視野に
○単体財務諸表の作成目的を明確に。廃止もありえるのではないか。
○欧州の事例を参考にすべき
○連結と単体の会計処理は一致すべき
○連結と単体は近づいたものであるべき
連結と単体で違ったら実務はたまらないですよね。
【個別の会計処理】
○開発費
個別では費用計上継続すべき
○のれん
個別では償却を継続すべき
○退職給付
未認識債務の認識にあたっては激変緩和措置を
○包括利益
単体本表では表示すべきでない
【その他】
IFRSの過剰な準備対応を引き起こさないための対応が必要。
それぞれ反対意見も記載されているようです。
僕自身は単体と連結は同じにすべきで、むしろ、税法の損金経理要件の見直し
をすることで対応したほうが余計な混乱を生まないのではないかと思います。
単体だろうと連結だろうと投資家保護目的を含むのなら、違ったらおかしいで
すよ。単体を完全に配当可能利益算出目的とかにするのなら、まだわかります
が。
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4.[編集後記]
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長谷部選手の「心を整える。」読みました?
含蓄のある難しい言葉ではなく、平易な言葉で、共感を覚えるようなコメント
が綴られていて、「ハセベやるな~」という感じです。僕が一番共感を覚えた
のは「自分の名前に誇りをもつ」という項目で『誠』という名前に誇りをもち、
何かちょっとでも迷うことがあったら、「どちらの方が『誠』かと自分に問い
かける。」というところです。
僕の中学の校歌にあったこのくだりが好きでした。「博愛、正義も我らが標語。
さもあれ、心に『誠』しなくば、根のなき浮草~。」当時はもちろんあまり意
識していませんでしたが、僕も今は何か考えるときにはこの『誠』を判断・行
動の基準にしようとしています。実際には難しいですけど、、、。
さら~と目を通してからも、ちょくちょく手にとって、読み返したりしていま
す。僕も心を整えてるんですかね。
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